苦手なコミュニケーションを練習して成長できた!
オンラインコースが始まった。毎朝Zoomのホームルームはちょっと面倒で、何日か出なかったりした。先生から連絡事項をメッセージで知らされるので困ることはないけど、ホームルームに出ない日は朝起きられなかったり、午前中の授業に気持ちが切り替えられなかったりするので、やっぱりホームルームに出る意味はあるんだな。単位取得のためのオンデマンド学習には真面目に取り組んでいる。内容は大学受験講座の方が難しいけど面白い。授業中に先生になんでも聞けるのもいい感じ。
クラスメイトとは、オンラインで毎日顔を合わせているけど、7月と12月にはスクーリングで直接会えるので楽しみ。僕もクラスメイトも、適度な距離感で接するのが性に合っているんだろう。
高校1年の秋には将来の進路と文理選択を考えるオリエンテーションがあった。将来のことは具体的に考えてないけど、数学が好きだから理系を選んだ。三者懇談のとき、先生に「Dくんは何で数学が好きなの?」って聞かれた。よく分からないけど、一問をじっくり考えて、答えが出たときはめっちゃうれしい!
高校2年の課題研究(ゼミ)で、数学と統計を扱うゼミに入った。数学好きの仲間とオンラインでそれぞれが調べてきたものを持ち寄って簡単な発表をしたりする。研究テーマは個人でもグループでも決めていいと言われたけど、僕は気の合う仲間と3人で研究することにした。
高校に入るとき、アルバイトもしようかなと思っていたけれど、ゼミ活動が楽しくてアルバイトはやっていない。ゼミ仲間2人のうち、1人はオンラインスタイル週4日アルバイト、もう一人は週3スタイルで通学して週3日アルバイト。2人とも勉強との両立は大変そう。そんな状況をお互いに話したことがきっかけで、僕らは「勉強とアルバイトの両立シミュレーション」を研究テーマにした。通信制高校生にとって、学業への影響を考慮しながら、週に何時間までアルバイトをするのが最適かを、たくさんのモデルを用いて、シミュレーションで評価する研究だ。先生から「これから通信制を考える中学生にとってもすごく意味があるね!」と評価してもらえた。
高校2年生が終わり、ホームルームで「春休みのうちに大学のオープンキャンパスに行ってみましょう」と連絡が来た。ゼミ仲間3人で大阪・京都にある大学巡りを計画。先生に相談したら、それぞれが興味・関心を持つ分野でオススメの学部を紹介してくれた。僕は紹介された、AI・データーサイエンスが学べる学部を中心に4つの大学・学部を調べて、行ってみた。
入試は高校3年の9月に出願する、総合型選抜の受験、志望理由書や数学の学科試験はいけそうだけど、高校時代の学びについて面接が30分もある。コミュニケーションが苦手な僕にはちょっとしんどいなぁ。先生に「面接は嫌だ」と言ったら、「これからも面接を避け続けるの?」って指摘された。確かにそうだ。
大学卒業後の就職を考えると、面接からは逃げられない。先生からは、「年内の入試に受からなくても大丈夫。君なら2月の一般入試でもチャンスはある」と意外なアドバイスをもらった。数学しか得意なことがない僕が一般入試で大丈夫?っと思ったけど、先生が作ってくれた「受験戦略シート」には、数学だけで受けられたり、数学の配点が大きかったりする入試制度がたくさん書いてあった。親も先生たちの情報力にびっくりしていた。
一般入試でも可能性があるなら、ダメ元で面接のある総合型選抜にも出願した。僕の一番の課題は、面接。Zoomで面接練習をすると録画ができるので、言葉の選び方や表情を見返すことができる。表情を作るのはやっぱり苦手だけど、練習するたびに少しずつ声も大きく出せるようになって、話し出すタイミングを図って「面接官に良い印象を持ってもらえるためにはどうするか?」を考えられるようになった。
結果、残念ながら総合型では合格できなかったけれど、同じ大学の一般入試で合格できた! もしかしたら合格通知以上に、総合型選抜のために面接練習をやり続けた時間が、僕にとっては大きな成長になったかもと感じる。